青ヒバで造る立体長屋の家

2021年 2月 12日｜

木造住宅の老朽化が進むと共に、空き家の増加が目立っています。住み手の高齢化もあり、今さら大規模修繕も面倒だと考えるが、大地震が起きて家の下敷きにはなりたくない。
H邸も渋谷から東急線三つ目の祐天寺に立地していながら、建替えの方針が立てられないでいました。想定外の資金も必要になります。そこで、自家住宅と貸家の上下2階建ての立体長家にする事にしました。しかも貸家の賃貸料と手持ち資金で、建替える資金の返済も十分に出来る事がわかりました。

設計方針は大きく二つあります。戸建木造住宅でありながら、1階と2階の独立性を守る。防災機能を高め、上下階の遮音と設備のメンテナンスが容易に行える構造とする事です。軸組は青ヒバと杉の無垢材を使い、内装も香り豊かな小屋組を表した空間にしました。水廻りはコンパクトにまとめ、省エネルギーと断熱性に配慮したエコハウスになりました。